2022年5月31日、ウイングアーク1st株式会社と鈴与商事株式会社は、共同開発したCO₂排出量可視化プラットフォーム「EcoNiPass」の提供開始を発表しました。
開発の背景には、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、企業単体だけでなくサプライチェーン全体の排出量を把握し、削減する動きが広がっていたことがあります。一方で、自社の排出量さえ十分に把握できていない企業もあり、取引先を含むデータをどのように集め、継続して管理するかが課題になっていました。EcoNiPassは、排出量削減に取り組む企業と、そのサプライヤーが同じ仕組みを利用できるクラウドサービスとして企画されました。
共同開発では、鈴与商事がエネルギーマネジメントやカーボンニュートラル支援で培った知見と、ウイングアーク1stが持つ事業企画、データ基盤、システム導入支援の知見を組み合わせました。排出量を見えるようにするだけでなく、企業が削減策を考えるための土台をつくることが目的でした。
利用企業とサプライヤーがエネルギー使用量などの活動データを登録すると、システムがCO₂排出量を集計し、画面上で可視化する仕組みでした。サプライチェーン連携機能を使うことで、サプライヤー側で算定した排出量を利用企業側へ反映し、報告や集計にかかる作業を減らす設計でした。なお、この連携を使うには、申込時の設定が必要とされていました。
ダッシュボードでは、GHGプロトコルを基にしたScope 1、Scope 2、Scope 3の区分に加え、エネルギーの種類、企業、事業所などの単位で排出量を確認できました。月ごとの推移や原単位による表示も用意され、現状の確認だけでなく、削減活動の進み具合を追う用途も想定されていました。
提供開始時の料金は、利用企業向けが初期費用0円、月額4,800円相当(税別)、連携するサプライヤー向けが月額1,500円相当(税別)と発表されていました。契約は年間単位で、利用開始月の翌月末に一括で支払う条件でした。
発表時点では、製品1個当たりの排出量可視化、製造ラインに設置した計測機器からのデータ取得、企業データや物流データを含む外部情報との連携などを、今後の開発領域として挙げていました。名称は、環境への配慮を表す「Eco」、日本語の「ために」に当たる「Ni」、手段や情報を渡すことを表す「Pass」を組み合わせたものと説明されていました。
環境データを経営の力へ
現在、当社が提供するEcoNiPassは、CO₂排出量をはじめとする環境指標を可視化・分析し、削減計画の策定・管理までを支援します。当社は今後も、提供開始から積み重ねてきた歩みを生かし、環境データを経営に使える基盤へ変えることで、企業の環境対応と事業成果の両立を支援していきます。
※過去の取り組みに関する企業名、サービス内容、料金、提供状況などは、発表当時の情報です。現在のサービス情報は2026年9月時点の内容です。